トイアンナ連載

マッチングアプリで速攻好みの男性発見!

こんにちは、トイアンナです。婚活するぞ! と決めてからの行動は早かった。次から次へとマッチングアプリをインストールしまくったのです。その数、20個以上。

 

もちろん同時並行で全部使っていたわけじゃありません。んなことしたら、私の指がフリック入力でちぎれてしまうわい。けれど2~3個のアプリは常に使い続けていました。マッチングアプリはそれぞれクセがあるため、あちらのアプリにはいない男も、こちらには大量にいる……といった、ユーザーの偏りがあったからです。

 

殺到するいいね(嘘です盛りました。バツイチ30代にそこまでいいねはつきません)を厳選し、マッチングしたのは数名。ここから、デートを重ねていくことになります。

 

まず出会ったのは、笑顔が素敵なサーフィン男子。IT企業で渉外交渉をこなす、「Work Hard, Play Hard(思いきり働いて遊べ)」を地で行く方でした。

 

最高のデート。けれど父さん、妖怪です!

デートの待ち合わせは銀座。銀座って! あの大人の街・銀座!? グルメを自称しながらも、私が食べる銀座メシは高架下の居酒屋や、激安おでんなど。しかし誘われたのはこなれたオーセンティックバーでした。

 

男性「ごめんね、待ち合わせがバーで。でもここ、ダイニングもやっててさ。食事もおいしいから選んじゃった」

こいつ、女慣れしておるな。

 

普通なら「キャー、素敵!」となるところで、恋愛コラムニストの私は警報を鳴らしました。もちろん、女慣れしている男全般が悪いわけじゃありません。しかし私という生き物が、ちょっと素敵な場所で口説かれるとうれしくなっちゃうチョロいやつだということを忘れてはならぬ

 

しかし私はチョロいやつ。数分後には心に鳴り響いた警報を忘れました。

 

彼と初回デートの盛り上がったこと! 彼の仕事の話は、誰にでもわかりやすい。ITの難解な用語を、中学生にでもわかるように魅力たっぷりに教えてくれます。しかも少しでも理解を示すと

「すごいね、そんなこと言ってくれるのアンナちゃんだけだよ」

「俺、仕事の話をわかってくれる賢い子と付き合いたくてさ」

「やっぱり自立した人って、同じビジョンを見てまっすぐ進めるから最高だよ」

と誉め言葉がスプラッシュマウンテン。

 

くっそ。こいつ絶対に100人中100人へこれ言ってるだろ。でも惚れそう~~。

デートを健全解散した帰り道、私の心は揺れていました。

格上?格下? 単語で露わになる彼の本性

さあ、2回目のデートだ。日程も決まるころには、毎日彼とやりとりをしていました。しかし、離れてメッセージをやりとりしていると、少しずつ彼の本性が見えてきたのです……。

 

「俺は社内でも格上の人間だから、何時に帰っても怒られないんだよね。みんな1分野しかできないけど、ある程度プログラムも書けて営業もかけられるやつって、俺くらいしかいないから」

……格上とか格下って単語、普通の人間は自己評価で使わなくない?

 

前に同棲していた彼女と別れた。理由は、同じビジョンを見られる女性じゃなかったからなんだ。彼女は日々の生活に追われるような人だったというか。ロジカルに相談できる人じゃなかったんだ。結婚前はそんなことなかったのに。何度も泣きながらヒステリックに詰められて、もううんざりだったよ」

普段はロジカルに話せる相手がヒステリックに何度も泣くほどの不満を溜めさせて、そのうえで感想が『うんざり』って、共感性が低すぎるのでは? この人、私が不満を伝えても同じように『うんざり』するんじゃなかろうか……。

 

「やっぱりアンナちゃんは、釣り合いの取れた人間と付き合うべきだと思うよ。俺はその点、安定した企業に勤めているし、これから出世も目指してる。しかも子供が欲しくて、家事もやる気あるよ。どう?」

一見聞こえがいいけれど、今も彼は忙しそう。さらに出世を目指すなら家庭へ割く時間は少ないんじゃないかな。それで家事もやる気あるというのは、口だけな気がする。

そして何より、付き合う相手との「釣り合い」って単語を、普通は使わない。この人、他人と自分を比較していつも釣り合いとか考えてるのかな。それって、怖いな。

 

たまっていくモヤモヤ。いつしか、私は彼のことを友達へ相談していました。占い師は自分を占えないし、医者は自分の腹をかっさばいて手術できません。恋愛コラムニストだって、自分の恋愛は人へ相談するもんです。

友達「その気持ちを彼へぶつけてみたら、彼が話し合いのできる人かわかるんじゃない?」

 

たはーっ、私が普段から恋愛相談で言ってるアドバイスそのまんまだ! その通りだYO!

というわけで、彼へ思いをぶつけてみることにしました。

強烈な彼の自己愛にドン引き……からのブロック!

あくる朝、私は彼へメッセージを送りました。

「私さ、格上とか格下とか、あと釣り合いとかで人を判断するのは……ちょっと違うと思うのね。好き嫌いがあるのは当たり前なんだけど、それが上とか下とか決めるわけじゃないし。そう思うことはあるかもしれないけれど、堂々とそういう言葉を使ってしまうのは、危うい気がする」

 

1時間もしないうちに、彼から返事が来ました。文字数なんと2,000文字以上。全文掲載したらそれだけでコラムになってしまうので、ここでは要約すると、

「君にそんなことをいう資格はない。君だって自分がバツイチだってことを格下に感じているだろう?それに僕が社内で優秀なのも事実だ。だからこの年でマネージャーをやっている。君の理解が至らないことを責めるつもりはないけれど、賢いと思っていた君にそんなことを言われるなんてショックだよ」

 

あー私、このセリフは進〇ゼミで見た。モラハラ男子からよく出る例文オンパレードっす。

「俺を批判する資格はない、なぜなら君はXXだから」

「君の理解が至らない」

「賢いと思っていた君がそんなことを言うなんて」

こういう言葉で、モラハラは巧みに相手の言語を封じようとするんです。

 

ちなみにまっとうな男性は、相手の感情を一度受け止めてから自分の事情を話します。

たとえば「そうだね、確かにそう思われても仕方ないかも。ごめん。話してたときは仕事でせっぱつまってて、キツい物言いをしちゃったんだ」といったように。

 

こりゃあかん。私は「ありがとう。またじっくり考えてみるね」と打ち切り、速攻でブロックしました。ああ、危なかった。またつまらぬモラハラへ恋してしまうところだった……。

 

離婚から3か月。この婚活、もう少し続きそうです。